ガボールからの伝言

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生前ガボールの銀の質感
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    最近ブランド側のガボールでも「生前の云々」というのを良く目にする。

    正規店が過去ストックしていたと言う生前物を販売したり、

    生前の仕様の商品を売りにしたり皆さん物が売れない中、商売に勤しんでいるようだ。

    ブランドを盛り上げる意味でも是非頑張って欲しいと思うが、

    そんな中、ブランド側の売り文句で一つ疑問に思った点があった。

    それは生前と同じ銀質という言葉である。

    この言葉には非常に違和感が感じられる。

    と言うのは生前のガボールの銀は配合が全て決まっており、

    唯一つの銀の配合のみで全てが決まっているような感じを受けるからだ。

    生前ガボールの銀質1

    「生前と同じ銀の配合...」

    果たしてこの言葉の意味は正しいのだろうか。

    ブランドに生前当時から続いているという権威性を付けたいのは分かるが、
    (ブランドの一貫性と連続性については過去の記事参照)

    もし同じ銀の質感であれば、使い込んだ雰囲気や

    経年による変色の仕方は似たような物になることが考えられる。

    しかしながら、「中期の変色は独特」などとコアなコレクターがささやくように

    ガボールの銀の質感は年代ごとにまた作品ごとに異なるように思える。

    いや、「ガボールは大雑把だった」等という噂がまことしやかにささやかれる中、

    確かにそれはありうるかもと思わせるほど似ているが微妙に異なる質感のシルバーが生前の作品の中にはある。

    これは、多数の生前作品を見続けて来た経験から言えることである。

    生前ガボールの銀質2

    確かに、日本にガボールが入ってきた頃の生前中期や生前後期の

    シルバーの質については一定程度の同一性が見られる。

    (褐色に変色する、赤黒くなる等がそれであろう。)

    しかしながら、 日本にガボールが入ってくる95年前後以前にも

    ガボールは存在し、それこそファクトリーを構える以前の作品については

    生前中期や後期とは異なる銀の質感が感じられる。

    生前初期の作品をお持ちの方は是非中期以降の生前作品と比べていただきたい。

    これら1990年頃から1999年までのガボールのシルバーを全て一緒くたに生前の銀質(しかも同一配合)という言葉でひとまとめにするのは極めて乱暴な考え方ではないか。

    コレクターは一つ一つの作品を大切にしその年代ごとの変色度合いさえも愛する人がいるのだ。

    生前ガボールの銀質3

    もし、生前の銀の質と同じと言うのであれば、

    199○年の何月何日に製作されたこれこれこういうアイテムと同一の銀の配合で製作すると言うべきだと思われる。

    もしくは、生前と同じ銀の配合であれば作品を複数並べて

    同一の変色、雰囲気、変化を消費者に見せてこのように変化しますというべきだ。

    生前の銀の質、生前のカスタム品と言うのはいいのだが、

    肝心要の生前作品の実物画像がほとんど上げられておらず

    「生前と同じ」という言葉だけが独り歩きしているきらいがある。

    生前ガボールの銀質4

    「生前と同じ」事を売り物にするのであればせめて生前のアイテムを見せてからにすべきであろう。

    ソースがないところで何を言ったとしても伝わらない。

    比べる物がないとどこが「生前と同じ」かすら分からないのだ。

    自分が生前当時カスタム品が比較的多く今よりも融通が利いて

    こんなアイテムがあったと言えるのは、

    実際に生前のカスタムされた実物を多数この目でみて所有していたからである。

    現にこのブログでも生前作品の画像を多数上げているし、

    これからも面白い作品を上げる予定でいる。

    生前ガボールの銀質5


    また銀の配合と言うのはシルバーブランドにとっては門外不出の情報だと思われるが、


    果たして現在引き継がれているその情報が正しいと誰が判断するのだろうか。


    冷静になって考えて欲しい。


    ガボール氏死後、ブランドの同一性があると考えられていたマリアナギー氏側のGaboratoryが製作したシルバーでさえ生前の銀質とは違うと散々叩かれたのである。


    Gaboratoryが会社組織となったあと所属した従業員は4名だの5名だのと言われているが、
    職人はほとんどが独立しその後名のあるシルバーブランドを立ち上げている。


    読者の中ではガボールの元パートナーが作業場に篭りシルバーを一つ一つ作っているとでもお考えだろうか。想像は尽きないが現実的ではない様に思われる。


    Gaboratoryが会社組織になってシルバーの製作方法が統一されていたとしても、
    そのレシピが消費者に公開されることはない。
    消費者には一方的にこれが生前の銀質だと説明されるだけなのである。
    果たしてこれを鵜呑みにしていいのだろうか。


    しかも、商品自体は生前作品ではない。


    これは真贋鑑定においても同様のことが言える。
    一つの基準を設けてそれに反するものは全て真贋不明と言ったところでただの独りよがりに過ぎない。


    Gaboratory設立以前の従業員もいなければ、ガボール氏一人がシルバーブランドの工房を間借りして作業をしていた時代の作品の銀質は誰が再現できるのであろうか。20年も前のシルバー製作のことをつぶさに記憶しそれを正確に再現できる人などいるのであろうか。疑問は尽きない。


    生前ガボールの銀質6

    ここまで読んできた読者は上記にあげたスカルが

    全て同一の配合のシルバーで製作されたと思うだろうか。

    上記6つのスカルは全て製作年代が異なる作品である。
    (製作年代は92年〜98年まで。初期の作品については当時の領収書が付属する。)

    もちろん、経年による変色の程度はあるが色の感じや質感は微妙に異なる。

    画像ではうまく伝わらない感じだが実物を手にとって見ると良く分かる。

    ほとんど保存品としてストックされていた作品でもここまで違いがあるのだ。

    いくらブランド側が生前と同じと煽ってみても商品は生前作品ではないことを肝に銘じておこう。

    生前作品ではないものを「生前と同じ」として売っているだけなのだ。

    また生前のガボールは唯一の基準で図れるような画一的でデジタルな物ではないことも覚えておこう。そもそもこの世は思うほど単純なものではない。原則を定めればその例外は必ず出てくる。

    ガボールへの熱き思いを胸に判断はあくまでも冷静でありたい。
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